多言語多文化背景をもつ子どもたちが増えており、そのような子どもたちのことばの力を知りたいという希望が各方面から寄せられました。そこで、筑波大学グローバルコミュニケーション教育センター(旧留学生センター)においてTTBJ(Tsukuba Test Battery of Japanese)を開発してきた研究グループが中心になり、子ども用の言語テスト開発がスタートしました。
問い合わせ先: 酒井たか子:sakai.takako.fp (アットマーク) u.tsukuba.ac.jp
日本の学校での教科学習に必要な学習言語の習得レベルを知りたい人を対象としています。海外での中等教育における日本語能力の測定にも使うことを視野に入れています。
教科書で使われている日本語の調査を行い,基礎的な語彙のデータベースを作りつつ,それと平行して,学年相当での日本語をどの程度理解しているか・使用できるかなどが分かるテストの開発を目指しています。
コンピュータテストとして公開する計画です。
研究代表者 酒井たか子(筑波大学)
研究分担者 加納千恵子・李在鎬(早稲田大学)
研究協力者 (2015年) 加藤あさぎ・小林典子・関裕子・田中裕祐(筑波大学)、甲斐晶子(桜美林大学)、河野あかね(つくばインターナショナルスクール)、清水秀子(嘉悦大学)
「小学校理科日本語語彙テスト作成のための語彙表ver.1.0(2016)」について
利用規約
以下の規約を承諾した上で、本語彙表をご利用ください。
本語彙表の利用は、教育、研究のための利用に限定します。
本語彙表を使って,研究成果の公表などを行う場合は、本語彙表を利用した旨を明記してください。
例|本研究では、「理科日本語語彙テストのための語彙表ver.1.0(2016)」を使用した。
本語彙表の二次配付はご遠慮ください。
本語彙表を利用したことによって生じるいかなる損害についても,当科研グループは賠償する責任を負いません。また,本語彙表の内容は予告なく変更されることがあります。
「小学校理科日本語語彙テスト作成のための語彙表ver.1.0(2016)」の見方
本語彙表は、小学校理科教科書『たのしい理科』(大日本図書2010)の本文、図表中の文字などをデータとし、「在籍学級における理科の学習に必要」かつ「各カテゴリーの学習内容を反映している」語を選定したものです。具体的には、16のカテゴリー別に「カバー率90%までの語」かつ「対数尤度比10.83以上の語」を抽出しました。なお、助詞、助動詞、接続詞、名詞-数詞は選定の対象外としました。
本語彙表中の「カテゴリー(学年・分野)」とは、3年生から6年生までの4学年と『小学校学習指導要領解説 理科編』(文部科学省2008、大日本図書)の内容区分4分野(エネルギー・粒子・生命・地球)とを組み合わせた16カテゴリーのことです。
本語彙表の「見出し語」の表記は、形態素解析結果に基づいていますので、教科書中の表記とは異なる場合があります。
本語彙表の「見出し語」の中には、教科書における実際の使われ方を考慮して、形態素解析結果を修正したものがあります。例えば、「電磁石」は形態素解析では「電磁」と「石」に分けられますが、本語彙表では1つの見出しとしてまとめています。
本語彙表の「教科書中の表記」には、教科書中のルビの情報は反映されていません。
教科書中で接尾辞として用いられている語には、語頭に「‐」をつけました。
名詞が教科書中でサ行変格活用動詞(Ⅲグループの動詞)として用いられている場合は、語末に「[する]」をつけ、名詞として使われているものと動詞として使われているものを合わせて示してあります。
謝辞
ダウンロードはここから
New 以下の日程で科研研究の成果公開を目的とするワークショップを実施します。
日時 2018年1月27日 13:00~17:00
場所 早稲田大学22号館502教室
対象 日本語教育関係者,年少者教育関係者
定員 50名 (定員に達し次第,締め切らせていただきます)
1. 13:00 趣旨説明
2. 13:15~14:30 SPOT(小林・酒井・加納)※体験含む(紙 & タブレットver.)
3. 14:30~14:50 休憩
4. 14:50~15:30 データ紹介(李・河野)
5. 15:30~16:20 理科(関(データ)・田中(テスト))、社会(加藤)
6. 16:20~17:00 質疑応答
住所
■ 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-7-14 早稲田大学22号館
地図
テスト の利用同意書
本テストの利用を希望される方は、必ず、利用規約の内容をご確認ください。
テストは下記の利用規約に同意した場合のみ、ダウンロードしてください。
利用規約
本テストは、無償で提供されるものであり、営利目的での使用はしないこと。
本テストの実施は、原則として実施者の管理責任のもとに行い、実施に伴う責任は、すべて実施者にあり、こどもTTBJプロジェクトチームにはないこと。
実施者は、テスト結果の集計や公表にあたって個人のプライバシーが損なわれることのないよう十分注意し、倫理委員会が実施校に設けられている場合には、委員会の決定を遵守すること。
実施者は、テスト特性を十分に理解した上で、適切な利用をすること。
実施者は、テスト材料(試験問題、音声ファイルなど)の漏洩がないよう、管理には十分配慮すること。
テスト材料の第3者への一切の受け渡しはしないこと。
テストの信頼性を確保するため、受験者に点数を知らせること以外には、答えあわせをしたり、解説をしたりしないこと。
こどもTTBJを利用して研究論文を執筆した場合には、その旨論文に明記し、プロジェクトに電子メールで発表された論文を送付すること。
こどもTTBJプロジェクトチームが本テストを改善するため、個人および機関のプライバシーを損なわない形で、試験の結果やアクセス履歴を研究に利用することを了承すること。
同意
科学研究費補助金 基盤研究(B)「多言語背景の児童を対象とした多層分岐適応型日本語力診断オンラインテストの開発 (課題番号:25284092)(代表:筑波大学 酒井たか子)による活動です。